アクチュアリーの損保試験の勉強方法

損保数理の勉強を始めたいけれど、何をすればいいのかわからない!

使うべき参考書、勉強の順序などを教えてほしい!

そんなお悩みを解決する記事です。

金融や保険の仕事に興味を持っている人や携わっている人はアクチュアリーについて関心があるのではないでしょうか。

アクチュアリーとは数理業務のプロフェッショナルですので、なるためには難関の試験に合格しなければなりません。

この記事ではアクチュアリーになるための勉強法について紹介していきます。

特に損保数理について詳しく解説していきますので、興味がある人は参考にしてください。

損保数理の概要

損保数理とは事故や災害などの発生頻度や損害率などを考慮して商品開発や保険料を設定する基礎となる知識で、アクチュアリーの試験科目です。

ここでは損保数理の試験や合格率などの概要を説明していきます。

アクチュアリー試験について

アクチュアリー試験は例年12月に実施され、東京と大阪の2か所で行われています。試験時間はすべての科目180分です。試験は一次試験と二次試験があり、アクチュアリーになるためにはそれぞれの合格が必要です。1次試験5教科、2次試験2教科(3コース)で構成されています。

1次試験のすべての科目に合格すると2次試験を受験することができ、生保コース、損保コース、年金コースを選択し、いずれのコースも2科目合格することで、日本アクチュアリー会の正会員となることができます。

損保数理の合格率

損保数理は、1次試験で課されます。

損保数理の合格率はだいたい15~20%です。

過去10年と平均の合格率は以下の通りです。

年度H30H29H28H27H26H25H24H23H22H21平均
合格率23.513.713.220.522.630.139.910.512.810.519.7

年によってばらつきがありますが、平均すると19.7%です。100人試験を受けても20人合格できないので、難しい試験といえます。

ちなみに合格基準点は試験委員会が相当と認めた得点とされ、各科目満点の60%以上の得点が基本です。ただし「会計・経済・投資理論」については、「会計」「経済」「投資理論」の各分野のうち1つでも40%に達していないと不合格になります。

損保数理は比較的難しい科目

損保数理の合格率は19.7%で難しいと説明しましたが、実は他の科目と比べても難しいのです。

例えば、会計・経済・投資理論の10年間の合格率の平均は24.1%、年金数理は23.3%、生保数理は21.9%、数学は19.7%です。

それぞれ年によって合格率は大きく違います。しかし、平均すると損保数理はアクチュアリー試験では難しい科目です。ちなみに、扱っている数学のレベルは、「数学」科目よりも難しい内容です。

科目を受ける順番としては、数学よりも後にしましょう。

受験の順序は、以下の記事で解説しているので、参照してみてください。

数学の難しいバージョンで、保険に寄っているという理解をしておきましょう。

科目の特性

アクチュアリー試験には科目によってそれぞれ特徴が少しずつ違います。

ここでは損保数理の特性について解説していきます。

点数はぶれにくい

小問ごとに2~4点問題と更に分割されているので、生保数理、年金数理ほど点数はブレにくい科目です。着実に勉強をしていれば、「今年合格する!」が通りやすい科目と言えます。

問題の難易度が高い

損保数理の特徴はひと言でいってかなり難しいです。例えば数学よりも専門的な数学知識が必要な問題が出題されることがあります。

公式を覚えるなど基本的な部分から着実に知識を積み上げていくことが必要です。

大事なのは、基礎をきちんとインプットしておくこと。

教科書の章ごとに、「この章では、何がポイントなのか」を知ることで、問題を見たときに何を聞かれているかが分かります。

また、問題を見たときに、どの章の問題なのかを理解したうえで、解法をあわせて思いつけるようにトレーニングしておくことが大事です。

新しい傾向の問題がよく出る

試験に際しては過去問で対策をしていくのが基本です。しかし損保数理では新傾向の問題も結構な頻度で出ることが多いので注意が必要です。平均して、10点ほど毎年出ます。これを取れるかどうかで、ボーダーを超えられるかどうかが変わることも多いです。

もちろん公式を覚えるなどして基礎的な知識があれば応用できます。ただ試験中で極度の緊張状態にあるので、準備ができていないと解けません。

少し過去問などで出てこなかったような問題も出ると理解しておきましょう。

勉強にかかる時間ってどれくらい?

損保数理に合格するためにはどれくらいの勉強時間が必要なのか気になると思います。

ここでは損保数理に合格するための勉強時間について紹介していきます。

知識があっても最低300時間は必要

損保数理の試験に合格するためにはかなりの時間をかけなければなりません。

理系出身者や保険会社に勤めているような人でも300時間は必要といわれています。仮に1日2時間勉強をするとしても約5ヶ月必要です。

もし文系出身など数学に関する知識がない人であれば、さらに時間がかかると考えてください。

使うべき参考書はこれ!

アクチュアリーの損保試験に合格するためにはどの参考書を使うかが重要です。手元に置く参考書によって勉強法が決まるからです。

ここでは試験対策に使うべき参考書を紹介していきます。

アクチュアリー受験研究会のワークブック

絶対利用したい参考書が「アクチュアリー受験研究会のワークブック」です。

なぜなら、各分野の概要がわかりやすく解説され、かつ出題される範囲の公式がたくさん載っているからです。また本試験レベルの演習がいくつも掲載されているので、これ1冊で知識を整理することができます。

説明のわかりやすさ、便利な公式など、全体的にとても良いです。

アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 損保数理

この本は試験の概要から勉強の進め方、覚えるべき公式などが順に書かれています。

おすすめの勉強法が整理されているので、戦略的に学習を進めていけるのです。

もちろんレベル別の問題も載っているので、初めての参考書におすすめです。

教科書の有効な使い方を紹介

いくら質の良い参考書を持っていても、使い方を間違っていては十分な効果が期待できません。

ここでは効果を最大限発揮する参考書の使い方を紹介していきます。

とにかく何度も読み込む

参考書には試験の概要から公式などが詳しく書かれています。

まずは内容を正確に覚えるために、1回だけでなく最低でも3回は読み込んでください。

参考書は1回読んだだけでも読み切った気になりますが、それだけでは十分に理解できません。

全体がわかってからさらに読むことで、より深い知識が得られるのです。

ポイントを赤ペンなどで書き込む

何度も読んでいると、自分の弱点や理解できていない箇所がわかってきます。そこには自分なりに理解した内容や補足説明などを書き加えていってください。

こうすれば効率的に復習ができるようになります。

損保数理では学ばなければならない内容が多いので、自分用の教材に作り上げていくことが大切です。

書き込みをする際は赤だけでなく、青や緑など色を使い分けるのがおすすめです。

合格に近づく勉強法

アクチュアリー試験の損保数理には有効な勉強法が存在します。

ここでは合格するための勉強法を紹介します。

公式を覚える

公式を覚えていることでサッと解けてしまうような問題は毎年出題されます。

公式を知っているか知らないかで問題を解く速さや難易度が大きく変わるのです。

損保数理はまずは参考書に載っている公式をしっかりと覚えてしまいましょう。

実際に問題を解いてみる

ある程度知識がつけば、問題集を使って実際に問題を解いていきます。

これで実際に自分が使いこなせる公式や知識がどれくらいあるのかを把握するのです。

覚えていない公式があれば覚え直し、知識が曖昧になっていたなら正確に理解を深めてください。

問題集で解けないものは緊張する本試験では絶対に解けません。問題集は完璧に解けるようになるまでやり込むようにしましょう。

過去問で合格できる力をつける

損保数理を合格するためには過去問を使うことが絶対に必要です。

過去問を使うことで出題される問題の傾向が把握できるからです。

するとどこに重点を置けばいいのかわかるので効率的に学習を進められます。

損保数理は勉強しなければならない範囲が広いので、すべてを同じように学習していたのでは時間が足りません。

過去問で特に出題されそうな問題を把握することで、合格できる力をつけられるのです。

毎年出題されている章の問題は確実に得点できるようにしていきましょう。

ちなみに損保の問題は大問が難しい傾向にありますので、小問を重点的にやっていくのがおすすめの勉強法です。

まとめ

損保数理の試験はアクチュアリーの中でも難しい部類に入ります。理数系の人でも最低300時間は勉強をしなければなかなか合格できません。

難関試験を合格するためには有効な参考書を手元に置いて、正しい勉強をする必要があります。

この記事ではおすすめの参考書と勉強法を紹介しましたので、損保試験の合格を目指す人は参考にしてください。

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